
額田郡幸田町で 36 年地域に根付いた医療を行っている歯医者『わたなべ歯科』の藤田です。皆さまは、お子さまの正しい歯の磨き方をご存知でしょうか?
以下のようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
- 子どもが歯磨きを嫌がる
- 歯ブラシの正しい当て方は?
- どれくらいの力加減で磨けばいいの?
今回は、お子さまの歯磨きの仕方についてお伝えします。間違った磨き方やブラッシング圧についても説明していますので、ご家庭での毎日の予防ケアにお役立てください。
目次
■子どもの歯の磨き方のコツをご紹介
子どもの歯磨きは年齢によって適切な磨き方が異なります。乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期に分けて歯磨きの仕方のコツをお伝えします。
◎乳歯列期(乳歯が生えそろい、永久歯が生えるまでの時期)
この時期は、保護者の方が歯磨きを行うことが基本です。
歯ブラシを歯に垂直に当て、小刻みに優しく動かして磨きましょう。
◎混合歯列期(永久歯の生え変わりが始まった時期)
お子さまが自分で歯磨きを練習する時期に入ります。
磨き残しを防ぐためにも、端から順に磨く習慣をつけましょう。
歯磨きで歯垢を落とすのに力を入れる必要はありません。鉛筆を持つように軽く歯ブラシを持ち、1〜2本ずつ磨きましょう。
とはいえ、まだお子さま一人ではすみずみまで上手に歯ブラシを当てられません。保護者の方が仕上げ磨きを行い、磨き残しがないかチェックしてあげてください。
◎永久歯列期(永久歯への生え変わりが完了した時期)
むし歯だけでなく、歯肉炎の予防も意識する必要があります。
歯と歯ぐきの間に歯垢がたまらないよう、歯の付け根に対して45度の角度で歯ブラシを当て、優しく動かしましょう。
力を入れすぎると、歯ぐきが傷ついたり、痩せたりする原因になるため注意が必要です。
また、この時期からはフロスの使い方も練習し、お子さま自身で歯と歯の間のケアも習慣にしていきましょう。
■子どもの仕上げ磨きで気をつけたいポイント
歯磨きを嫌がるお子さまは少なくありません。歯磨きを嫌がる理由のひとつに、歯ぐきなどの粘膜に歯ブラシが当たり、痛みが生じていることが考えられます。
また、仕上げ磨き時の姿勢も重要です。お子さまが立った状態では口の奥まで確認できず、細かな汚れを除去しきれません。歯ブラシの当て方や動きも不安定になりやすく、歯ぐきや粘膜を歯ブラシで傷つける恐れがあります。
仕上げ磨き時には、次のポイントを意識しましょう。
- 強い力で磨いたり、大きく歯ブラシを動かしたりしない
- 歯ぐきや上唇小帯(上前歯と唇の間にあるスジ)を指で保護しながら磨く
- 保護者の方の膝の上にお子さまの頭をのせ、仰向けの姿勢で磨く
【むし歯を予防するために、歯科医院で正しい歯磨き方法を身につけましょう】
むし歯予防には正しい歯磨きが欠かせません。小さい頃から丁寧な歯磨きを心がけ、お口のケアの大切さを意識するようにしましょう。
定期的に歯科検診を受診し、磨き残しのチェックや専門的なクリーニング、フッ素塗布を受けることで、さらに、むし歯の予防効果は高まります。
また、お子さまの歯に合ったブラッシング指導なども行えますので、ぜひご自宅でのセルフケアにご活用ください。
フッ素の効果については、以下の記事で詳しく紹介しています。
>子どものむし歯予防に効果的な「フッ素」とは?どんな効果があるの?
ご家族皆さまで歯科検診に通い、正しい歯の磨き方を身につけてむし歯を予防しましょう。