子どものむし歯ってどう進行する? ステージ別のむし歯治療について|幸田町の歯医者|わたなべ歯科

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子どものむし歯ってどう進行する? ステージ別のむし歯治療について


額田郡幸田町で 36 年地域に根付いた医療を行っている歯医者『わたなべ歯科』の藤田です。


以前「歯はむし歯になりやすいって本当? むし歯になりやすい場所とは?」についてお話ししましたが、実際に乳歯がむし歯になってしまった際の治療法が気になる方も多いでしょう。


お子さまのむし歯について以下のようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。


  • 乳歯のむし歯って痛いの?

  • 子どものむし歯はどれくらいの期間で進行するの?

  • むし歯ができたらすぐに治療したほうがいい?


今回は、子どものむし歯の進行と、ステージ別治療法についてお話しします。お子さまのむし歯治療が気になる方はぜひ最後までお読みください。


■子どものむし歯は痛い?なぜ進行が早いの?

歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われていますが、乳歯のエナメル質は永久歯のエナメル質の半分程度の厚みしかありません。


そのため、乳歯のむし歯はむし歯によって穴があきやすく、永久歯よりも進行が早いのです。むし歯が進行すると、あっという間にエナメル質の内側にある象牙質にまで到達してしまいます。


象牙質にまで進行したむし歯は痛みが生じやすく、治療する場合も歯を削る量が増えてしまうためお子さまへの負担も大きくなってしまいます。


◎乳歯のむし歯の進行スピードは?

乳歯のむし歯はどれくらいの期間で進行してしまうのか気になる方も多いでしょう。

乳歯の場合は、初期むし歯であっても数週間~数ヶ月程度で象牙質まで到達(C2)しているケースも少なくありません。


大人の場合は、永久歯のエナメル質も完成して硬さがあるため、乳歯のように短期間でむし歯が進行してしまうケースはあまりありません。


むし歯の進行スピードは、口腔ケアや食生活などによっても異なりますが、乳歯の進行スピードは永久歯よりも早いため注意が必要です。


■子どものむし歯のステージ別治療法を解説

乳歯のむし歯の進行別治療法を以下の表にまとめました。


 

状態

症状

治療方法

C0

初期むし歯

(まだ歯に穴はあいておらず、歯の表面が白く濁っているように見える状態)

痛みはほぼありません。

フッ素塗布で歯の修復(再石灰化)を促します。

丁寧なブラッシングを行い、むし歯が進行しないようケアすることが大切です。

C1

エナメル質にとどまった軽度のむし歯

痛みはほぼありません。

むし歯部分を削って除去し、歯科用プラスチックを詰める治療を行います。

C2

むし歯が象牙質にまで達した状態

冷たいものがしみるなど、痛みを感じやすくなります。

むし歯部分を削って除去し、歯科用プラスチックを詰める治療を行います。

むし歯の範囲が広い場合は、歯科用プラスチックでは強度を保てないため、型取りをして詰め物や被せ物を装着するケースもあります。

C3

神経にまで達したむし歯

強い痛みを生じやすくなります。

神経を取り除き、根管内を消毒する治療を行います。

C4

むし歯が歯根にまで達した状態

歯のほとんどが崩壊しており、膿が溜まって歯ぐきが腫れるなどの症状が見られることがあります。

抜歯をすることが多いですが、乳歯の場合は永久歯が生えてくるスペースを確保するために、歯を補強して経過観察することもあります。


【お子さまにかかる負担を軽減させるためにも、むし歯は早期発見・早期治療を】

乳歯はむし歯の進行が早いだけでなく、初期の場合はむし歯になっても痛みを感じにくい特徴があります。そのため、お子さま自身ではむし歯に気付けないことも多いです。「痛みが出てきた頃には重度のむし歯になっていた」というケースもみられます。


むし歯が進行すればするほど大掛かりな治療が必要となり、お子さまにも負担がかかってしまいます。


むし歯にならないよう予防することはもちろん大切ですが、むし歯になってしまった際に早期発見・早期治療を行えるよう、定期検診を受診することも非常に重要です。大切なお子さまの歯を守るために、気になることがあればいつでもご相談ください。


わたなべ歯科医院
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